守護霊

守護霊のイメージ

守護霊(guardian spirit)とは、対象者の魂を守護する目的で憑き、そこにプラスの作用を及ぼそうとする霊のことを指します。またその中でも、気ままに憑いたり離れたりしながら福をもたらす霊ではなく、その人の魂を「ある一定のあいだ守護をする」という明確な意図をもって憑く霊のことを指します。日本における一般的な守護霊は、その人の先祖にあたる霊が務めるとされます。

守護霊は一体何を守っているのか

守護霊が守るものはその人自身。より厳密に言うと、その人の魂が成長に向かうための歩みを守護します。人は誰もがみな使命を持って現世に生まれてくる、ということはご存知の方も多いと思いますが、この使命とは、魂が成長するための課題であり、生まれる前の段階で決まっています。そしてその人が現世を生き抜き、やがて肉体の死を迎え、生涯を終えると、魂は再び生まれる前にいた領域へと向かうことになります(ここで向かわない場合は不浄霊になってしまいます)。そこで過ぎ去った生を顧み、使命を達成できたかどうかの答え合わせと反省を行い、その後、魂は再び新しい使命を受け、次の世へと向かいます。このサイクルを何度も繰り返しながら、魂は少しずつ成長を遂げ、高い次元へと向かっていきます。そして、そのうちのあるサイクルにおいて魂の歩みを一時的に手助けしてくれるサポーター的な存在、それこそが守護霊なのです。例えば邪悪な霊や念などが近づいてきた場合、守護霊はそれを退け、人を守ろうとします。それは邪悪な霊や念が魂の歩みを妨害する可能性があるからです。いわば、守護霊は魂の歩みを守るために人を守るということです。

守護霊は時に試練を与える

守護霊は、魂が成長するための手助けを行ってくれる、味方の存在です。同時に、現世を生きる人間の感覚では「厳しい」とも思える試練を与えることもあります。例えばその人が現在の環境に甘えて怠惰な日々を過ごしていた場合。守護霊は「このままでは現世の使命を果たすことができず、魂が成長できない」と判断し、その人の身にとてつもないアクシデントを引き起こす可能性があります。守護霊が引き起こしたアクシデントはその人を怠惰な日々から抜け出させ、厳しい環境へと向かわせることでしょう。それは結果的に必ず魂の成長に結び付きます。守護霊は現世の利益を考えません。人の一生というものを長い道程のうちの一部分としてしか捉えていないからです。ですから「魂の成長に繋がる」との意図のもと、生涯に渡って厳しい試練を与えることもあります。

守護霊がいない人

多くの人には守護霊が憑いていますが、中には守護霊が憑いていない人もいます。これには二つのパターンが考えられます。一つは生まれた段階で守護霊が憑いていない人。こういった人は「もう守護霊が憑く必要ない魂を持っている人」と考えるのが妥当です。すでに生まれ変わりのサイクルを何度も経ており、守護霊なしの状態で魂の歩みを進める段階である、ということです。そしてもう一つは、人生の途中で守護霊が不在となってしまった人。これは言うなれば「守護霊に見放された人」です。あまりにも卑しい行いを続けた場合や、怠惰な生活を送り続けた場合、また他人に対してひどい悪意を持ち続けた場合など、守護霊は何度か考えなおす機会を与えた後で、その人自身を見放して去ってしまうことがあります。そういった人の余生は大変悲惨なものとなります。

守護霊のサポートをより良く得るために

守護霊はその辺を漂っている浮遊霊とは比較にならないほど強力ですが、時に弱体化することもあります。守護霊は先祖の霊が務めているという話は冒頭でもしましたが、先祖霊は元をただせば人ですから、決して神様のような絶対的な力を持っている訳ではありません。例えば霊的に悪い土地に留まり続けた場合、また人生に何度か訪れる著しい不運期などには、弱体化してしまうでしょう。また、本人の霊的コンディション低下により波長がうまく噛み合わなくなることもあり、こうした場合にも守護の力があまり働かなくなってしまいます。守護の力が弱くなると邪悪な霊や念などが近づきやすくなり、また著しい不運や不幸を招きかねません。そうならないために出来ることはいくつかあります。神社へのお参りや霊能者の祈祷はとりわけ効果的な方法であると言えるでしょう。何よりも効果的なのは本人の規則正しい生活と健全な行いです。毎朝決まった時間に起き、栄養のある食事を取り、健全な人間関係の中で実り豊かな生活をすること、これは霊的なコンディションを保ち守護霊と良好な関係を保つための最も効果的な方法です。