思念伝達

思念伝達とは

思念伝達のイメージ

声を聞きたいと思っていた相手から電話がきた、会いたいなと思っていたら相手も同じように思っていた。そんな、声にも態度にも出していないはずの気持ちが、知らぬ間に相手に伝わっていることがあります。不思議な現象ですが、強く願った心の声や本人さえも気づいていない潜在意識の中の想いが、相手に届くことを思念伝達といいます。言葉にもしない、態度でも示していない、そんな思いを伝える方法を思念伝達と呼び、超能力のテレパシーによく例えられる能力ですが、超能力者でなくても誰でも思念伝達は使うことができます。ただ、「さあ、思念伝達しよう」と思って自由自在にできるものでもなく、条件やコツは必要です。思念伝達は心と心の会話です。それは形を取ることがなく、その存在を証明することもできませんが、確実に日常生活の中で起きている現象でもあります。

思念伝達の例

「彼はどうしているだろう?」と学生時代の初恋の相手を思い出していたら、同窓会の連絡がきた。ケンカ別れした相手に「謝りたいけどチャンスがない」と後悔していたら、合コンで偶然一緒になった。「前に行ったあのレストランにもう一度いきたい」と思っていたら、彼が次のデートで連れて行ってくれた。これらはどれも思念伝達の例です。思念伝達には一方的なものと双方向的なものとがありますが、一方的なものであっても、その思念が強く、相手にとってもマイナスにならないものであれば、届きやすくなります。もちろん、お互いが同じ思念を持ち合っていれば、その伝達がよりスムーズになるのはいうまでもありません。また、世の霊能者と呼ばれる人たちは、これを力として用いて活動するケースもあるようです。

思念伝達で伝わること

思念伝達は心の中の想いが、潜在意識を通じてやりとりされる方法です。そのため、口にはできないこと、態度で示すことができないこと、実は本人さえ気づいていない心の奥底にある願望なども伝わります。ただ、やみくもに心の声が飛び交うわけではなく、意識的であっても無意識であっても、思念の強さや受け取る側との関係性などによって、伝わるものもあれば伝わらないものもあります。また、思念伝達で伝わることは、必ずしも良いことばかりではありません。本当は隠しておきたい嫉妬心や下心などの醜い心の声も漏れだして伝えてしまうことがあります。

思念伝達の方法

多くの人にとって思念伝達は、やりたいと思った時に自由自在に使える方法ではありません。知らない間に漏れ出した心の声が、やはり知らぬ間に相手や周囲に伝わってしまっているという気づき方をすることもあるでしょう。不慮の事態を防ぐためには、思念伝達をある程度コントロールする技を身につけておくと便利です。思念伝達を自分の意志でスムーズに行うための第一条件は、伝えたい思いを自分の中で具体的にイメージすることです。心の中にはいろいろな思念が混在していますが、このイメージ化によって、伝えたいことを選別します。続けて、思念を伝えたい相手をはっきりとイメージしながら、メッセージを伝えます。写真を用意してもいいでしょう。また、実際にそのメッセージを口に出して呟いてもいいでしょう。思念の強さ、集中力、そして相手が少しでもこちらに向けて心を開いていてくれることなどの条件が揃えば、思念伝達が自分の求める形で通じやすくなります。

思念伝達は大切なことを大切な相手に伝える方法として、上手く使うことができればとても便利です。でも、人の心にはたくさんの想いが詰め込まれています。そのすべてを思念伝達できるわけではありません。その中から、もっとも伝えたいことを選別し、もっとも伝えたい人をイメージすることによってはじめて、思念を送る体制が整います。また、受け取る側にも心を開放していてもらう必要がありますが、開放しすぎると、多くの思念を受け取りすぎて、今度は大事な思念を判別することが難しくなってしまいます。確実に伝えたい思念がある場合には、相手の心のベクトルが少しでも自分の方向に向くような工夫をする必要があります。例えば、告白そのものは思念伝達で行うとしても、その前に話しかけたり手紙を渡したりするなどで、相手の心の中に自分の存在を浮かび上がらせ、自分向けのベクトルを作り出しておくと効果的です。