ファフロツキーズ

ファフロツキーズとは

ファフロツキーズのイメージ

ファフロツキーズとは、空から生物や物質が降ってくる不可解な現象のことです。空から降り注ぐものといえば、雨、雪、極々まれに隕石が常識の範囲でしょう。しかしファフロツキーズの場合は、魚や蛙など常識では考えられないものが降り注ぎます。これらの奇怪な出来事は、ファフロツキーズ現象、ファフロッキー現象などとも呼ばれ、日本を含む世界各地で発生しています。

日本で起きたファフロツキーズ

日本では「怪雨(かいう)」や「あやしのあめ」とも呼ばれています。

寛政5年には、江戸に降った小雨の中に獣の毛が大量に混じっていたり、明治15年には新潟県で幼虫が降ったりなど、ファフロツキーズの記録は数多く残っています。中でも比較的記憶に新しいのは、三重県七尾市の駐車場から始まった「おたまじゃくし騒動」です。平成21年6月4日、三重県七尾市の駐車場で作業をしていた男性が背後の物音で振り返ると、地面に100匹以上のおたまじゃくしが落ちていました。同年6月15日、広島県三好市の民家敷地内や駐車場一体に、濡れたおたまじゃくしと蛙が散乱していました。このようなことが、ひと月の間に宮城、埼玉、長野、鹿児島などの各県でも発生し、大きな騒動へと発展しました。

世界で起きたファフロツキーズ

世界で発生したファフロツキーズの一部を紹介します。

1877年

アメリカ、ノースカロライナ州の農園には体長30㎝程の小さなワニが降り、無傷でそのまま徘徊していた。

1896年

アメリカ、ルイジアナ州では、鳥の死骸が大量に降ってきた。

1922年

フランス、シャロン・アン・パーニュでは、2日間にわたってヒキガエルが降った。

1979年

イギリス、サザンプトン郊外では、空から大量のそら豆が降ってきた。この現象は並んで建つ3件の家だけに起こった。

1989年

オーストラリア、クイーンズランド州では、小雨と共に800匹の小魚が降り注いだ。

2015年

インド、アーンドラ・プラデーシュでは、道路を埋め尽くすほどのナマズが降った。

ファフロツキーズ発生原因の仮説

ファフロツキーズが起きる原因には諸説ありますが、核心に迫るものは未だありません。

飛行機からの落下物説

ファフロツキーズが数日にわたって続くことがあるのを考えると厳しい説です。また、飛行機が製造されるずっと前からこの現象は人々に確認されています。

鳥の食べこぼし説

中には鳥の食べこぼしもあるのかもしれませんが、100匹以上の魚を鳥が一斉に落とすとは、なかなか考えにくいです。

竜巻説

竜巻が運んできたというのは、確かに有力な説です。しかし、さまざまな生物や物質が混在しているのではなく、1種類の生物や物質が降り注ぐことの多いファフロツキーズ。竜巻が選別して巻き込むとは考えにくく、疑問が残ります。

大量発生説

特に蛙に関して有力とされる説です。蛙は繁殖力が強いため、人間の気づかぬ間に大幅に増え、突然集団で姿を現します。これを、空から降ってきたと勘違いしたのではないかという説です。

科学が発達した現在でも、発生原因が謎に包まれたファフロツキーズ。たくさんの記録や写真が残るこの現象は、決して都市伝説ではありません。もしかしたら、何者かが大量の物体を瞬間移動させているのかも。ファフロツキーズを体験する日が来てもおかしくないことが、楽しみではありませんか?