コーザル体

コーザル体とは

コーザル体のイメージ

神智学では、この世に生きるすべての生物は、八層のエネルギー体で構成されていると説いています。そのうちの一つがコーザル体です。ちなみに八層とは、物質的肉体、エーテル体(気・オーラ)、アストラル体(感情体・意識)、メンタル体(精神体)、コーザル体(思考体)、ブッディ体(魂)、アートマ体(魂の元)、モナド体(全宇宙)のこと。

コーザル体は、メンタル体とともに活動知性や思考を司る霊的質料です。この2つの総称を「マナス(知性)」と言い、その機能と役割は「上位」と「下位」に分けられます。そのうち、「上位マナス」を司るのがコーザル体。自らの欲望を鎮めて、感情や思考をコントロールできる状態です。コーザル体を使いこなすには、意識や魂を高位次元まで高める必要があります。一方、霊的なスキルのない、一般的な人々が使っている思考は、メンタル体によるものです。具体的・合理的な思考を司り、「下位マナス」と言います。これに、アストラル体の感情や意識が加わって、普段生活するうえでの目標や欲望が生まれてくるのです。メンタル体が“この世”を生きるための思考だとすると、コーザル体は魂を成長させるために存在する、“あの世”を基準にした思考だと言えるでしょう。

前世の記憶が刻まれている

コーザル体は、「魂の器」とも呼ばれています。人は死ぬと、物質的肉体やエーテル体、アストラル体は現世にとどまり、やがて消滅します。一方、メンタル体とコーザル体は消滅することなくそれぞれの世界へ。メンタル体はメンタル界で輪廻転生し、別の肉体へと生まれ変わります。コーザル界では、その人がこれまで送ってきた人生経験や知識が魂に刻まれます。つまり、メンタル体までのエネルギー体は、次の人生に切り替わると同時に新しいものに変わりますが、コーザル体だけは魂とセットで次の人生へ移行するのです。コーザル体まで意識を高めることで、自らの前世の記憶もよみがえらせることができると言われています。「初めて来た場所なのに、来たことがある気がする」「初対面なのに、懐かしい感じがする」と感じた経験がある方は、もしかするとコーザル体の記憶によるものかもしれません。

コーザル体はどのように見える?

霊能力を持つ人の中には、エネルギー体が見える方も存在します。彼らには、エネルギー体がどのように見えるのでしょうか。

前世のカルマが残ったままだと、メンタル体やコーザル体は濁って見えます。しかし、自身の魂が抱える問題に気づき、カルマを乗り越えると、とてもこの世のものとは思えない虹色の光を放つと言います。それが、その人が本来持つ魂の輝きです。普段の生活を送っていると、自分の魂の課題を意識する機会はなかなかありません。一般的に、人生の中で壁にぶつかったその原因が、前世の因縁だと考えられています。もし目の前に壁が立ちはだかった時は、逃げずに一度向き合ってみてください。その壁を乗り越えることが、魂を成長させることにつながるのです。