善霊と悪霊

霊には、様々な種類と分類法がある中で、善霊と悪霊という分類法があります、人間の世界にも善人と悪人がいるように、霊の世界にも、善い霊と悪い霊とが共存しています。この善霊と悪霊の違いについてご紹介します。

善霊とは

善霊とは、霊界において高層（高位）に存在する霊です。よく、善霊と悪霊いう分類をするときというのは、人を守護する守護霊や支配霊の話が関係していることが多いです。それは、人間にとって良い影響をもたらす霊なのか、それとも人間にとって悪影響をもたらす霊なのかによって、人間をとりまく状況が大きく変化するからです。

一般的に守護霊といわれている存在は、善霊に分類されます。守護霊は、幽界という領域の、人間界と天上界のほか、霊界からきているといわれています。守護霊は、一般的に先祖霊が多いと思われていますが、実際のところ、先祖霊は60％程度に留まるといわれており、恩師や友人、尊敬している人物であることもあります。守護霊が多くついている人間こそ、その善なる影響を受けるため、この世で非常に活躍することができるとされています。

その逆をいえば、善霊の働きが無ければ、人間は悪霊にそそのかされて、道を踏み外します。人間はもともと自我心があるからです。よって、善霊は、悪霊からの悪影響を防ぎ、人間を正しい道へ導く役割があるということも分かります。

悪霊とは

悪霊とは、文字通り悪い影響をもたらす霊のことです。人間を支配している霊の中には、悪霊も存在します。人間の霊体に宿る悪霊というのは2種類あるといわれています。1つが人間の霊で、死んで間もない未熟な霊で、いわゆるまだ成仏していない霊、浮遊霊のことを指します。よく、浮遊霊が人間と波長が合ってとりつかれたという話を聞くことがありますが、これはまさに悪霊が引き起こした事柄です。この不成仏霊のことを、低級霊と呼ぶこともあります。

人間にとりつくもう1つの悪霊は、いわゆる動物霊です。動物霊は、低級霊よりも下のランクに位置し、本能のままに行動し、お金や異性関係などに固執し、物質主義的な悪影響を及ぼします。先にも述べたように、人間の霊体を支配し、宿る霊は、善霊と悪霊の2種類があり、善霊のパワーが悪霊より勝っていれば、その人物は善人であるといわれています。

善霊と悪霊、どちらに影響されるのか？

人間は、常に善霊と悪霊に囲まれて生きているといわれています。常に悪霊は人間へ悪影響を与えようとしており、善霊は悪霊から人を守ろうとしています。しかしながら、人間は影響が及ぼされるままに行動するわけではありません。自由意思によってどちらの影響を受けるのかを決めることができるのです。

善霊と悪霊による霊障

世の中には、霊障と呼ばれる霊による働きかけによって起きる現象があります。この霊障のうち、いわゆる幻聴や幻覚として現れるものがあります。善霊によるものであれば、守護霊による正しい道へ導かれるメッセージがその代表ですが、良い内容だからといって、それが必ずしも善霊によるものとは言い切れません。なぜなら、悪霊があたかも善良な神であるかのように偽装して、ささやくケースもあるからです。そのような悪霊による仕業に翻弄されてしまうと、悪霊が憑依し、精神的に非常に苦しい状況になります。こうして悪霊は人間の人格を巧みに破壊させることも平気で行うのです。

また、悪霊が幻覚を見せることもあります。それがいわゆる「妄想」です。現実には起きていない状況を作り、人間に見せるのです。他人からすれば幻覚であり妄想であると容易に判断がつくのですが、当人にとってはリアルなできごとであり、信じ切ってしまっているのです。

一方、善霊による霊障といえば、霊現象や霊界との通信と表現されることが多いです。いわゆる「霊媒」と呼ばれる存在が、霊界からの高度な意識とつながり合うというものです。高度な霊が人間の潜在意識を支配して、高度な概念を自動書記などで通信を行って子の世に伝えるのです。

善霊はすぐに人間から離れてしまう

ところで、善霊が人間を守護するということは先述した通りですが、実のところ、善霊が守護霊となるケースは非常に少ないともいわれています。よほどの高い霊格を持った人間でなければ、高度な善霊がつくことはむずかしいといわれているのです。

そもそも、高次の善霊が人間についたとしても、その人間が高慢になったり、悲しみに打ちひしがれたりしてしまうと、たちまち善霊は離れていってしまうのです。よく、自分の先祖霊が、霊能者の元に自分の守護する人間を誘導するという話を聞きますが、それは、先祖霊が、高次の善霊をつけてくれる人間の元に、その人間を導くからだといわれています。わざわざ守護霊が善霊をつけてくれるよう頼むくらい、善霊というのはつきにくいものだということが分かります。

善霊と悪霊は、ただ単に良い霊、悪い霊という違いがあるだけでなく、どちらも人間に対して非常に影響を及ぼす身近な存在であるといえます。

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