ヒーリング

ヒーリングとは

ヒーリングのイメージ

人は、体と心という二大要素で構成されています。体が弱った時には病気や衰えとして表面に現れ、治療が必要となります。心が弱った時にもよく似た症状が現れますが、体と違うのはその症状が多くの場合、形を持たず目に見えないところです。当然ながらその治療法も異なることが多く、その治療法の一つとしてあげられるのがヒーリングです。

ヒーリングは日本語では「癒し」とも「治療」とも訳されます。ヒーリングは、薬や手術のように、患部に直接働きかけるのではなく、本来体や心が持っている自ら治ろうとする力に外からエネルギーを加えて治癒能力を増幅させることで治療する方法です。体と心のどちらにも用いられますが、体の場合には医療で治すことができないか治療が難しい症状に対する代替療法とされることが多いようです。心の場合にはより広い範囲の症状や状況に合わせてヒーリングが治癒効果を発揮します。

ヒーリングにおけるエネルギー

ヒーリングの要となるのはエネルギーです。このエネルギーは生命エネルギーとも宇宙エネルギーとも呼ぶことができ、宇宙に充満しているあらゆるエネルギーがこれにあたります。もちろん人の中にも存在しています。人の体や心が病んでいる時は、この生命エネルギーが弱まっているか不足している状態だと考えられます。そこに外側から生命エネルギーを加えて活性化させるのがヒーリングなのです。

生命エネルギーは精神的(スピリチュアル)なパワーであり、形もなければ視覚的に確認することもできません。対極にあるのが物質的エネルギーで、パワーストーンなどがその代表例となります。ヒーリングで重要なのは生命エネルギーですが、だからといってパワーストーンがヒーリングに使えないわけではありません。パワーストーンそのものではなく、そこに内在する生命エネルギーがヒーリング作用を持っているからです。このように、同じ生命エネルギーを用いたヒーリングでも、そのエネルギーを体や心へと加える手段にはいくつかのバリエーションがあります。

ヒーリングの種類と方法

ヒーリングの種類はすなわち、生命エネルギーの伝え方の違いです。ヒーリングそのものが型にあてはめることができないものである以上、種類分けにも方法にもいろいろな考え方がありますが、大きく2つに分けて考えるのが通説です。この2つとは、ヒーラーがヒーリングの対象と直接対峙して治療を施す「直接的ヒーリング」と離れた場所からエネルギーを送り込んで治療する「遠隔的または間接的ヒーリング」を指します。

「直接的ヒーリング」

ヒーラーが患者・患部に直接手を当てたり、言葉を交わしたりといった方法で治療を行います。ヒーラー自身が持つエネルギーを用いる場合もあれば、ヒーラーが宇宙や霊的存在などからエネルギーを受け取り、それを患者や患部へと移す方法もあります。

「遠隔的または間接的ヒーリング」

ヒーラーと患者が遠く離れた場所にいても、エネルギーのやり取りを行って治療を施すことができます。多くの方法がありますが、祈祷や呪術によるヒーリング、ヒーラーによってエネルギーが込められた食べ物やお守りなど、なんらかの物質の受け渡しによるヒーリングなどが知られています。さらには、霊や神的な存在を信じ頼ることによる救いもまたこのヒーリングの一つと考えることができます。

ヒーリングにできることと問題点

ヒーリングには、できないこととできることを明確に分ける区切りはありません。いわゆる医療の分野である、薬を飲んだり手術を受けたりにはそれなりに「期待される治療結果」があります。しかしヒーリングにはそれがないのです。そこにあるのは「結果」です。ヒーリングによってどんな効果がでるかは、ヒーラーと患者との相性、エネルギーの質や量などあらゆる要素が絡み合って変わってきます。だからとって、何の効果も期待できないという意味ではありません。あらゆる効果を期待することができると考えることもできるのです。

形がなく目に見えないヒーリングだからこそ、ヒーラーの力量によってその効果は大きく変わってきますが、患者にとってその力量を見極めるのは非常に難しいことです。そのため、十分な能力を持たないヒーラーによるヒーリングを受けてガッカリしたり、実際のヒーリングの内容や結果に見合わない報酬を要求されたりすることもあります。

現代医療では治すことのできない体や心の病を、自然のエネルギーによって治療するヒーリングは、悩みを持つ人々にとって救い以外の何物でもありません。しかしヒーリングも万能ではないこと、ヒーリングを受けてその効果を受け取るには、能力あるヒーラー、自分にあったヒーリング法との出会いこそが、重要であることを認識しておく必要があります。