ひとりかくれんぼ
「ひとりかくれんぼ」とは、近年生まれた都市伝説の一つで、決められたアイテムを用意し、手順通りに進めることで怪奇を体験出来る「肝試し」の一種になります。一体どんなことをするのでしょうか、こちらでその方法を紹介しましょう。
用意するアイテムは6種類
- ぬいぐるみ(手足がついたものが望ましい)
- 刃物(できるだけ鋭利なものが良い、カッターや包丁など)
- 爪(自分の爪を切って用意しておく)
- お米(ぬいぐるみに入れるためある程度の量が必要)
- 縫い針と赤い糸
- 塩水(目安はコップ1杯ほど)
事前準備
まず、ぬいぐるみを切り裂き、なかの綿などを抜き取ります。その際、ぬいぐるみに名前をつけましょう。ぬいぐるみのなかには、用意したお米と爪を入れます。詰め終わったら赤い糸を使って切り裂いたところを縫い合わせましょう。もし糸が余った場合は、ぬいぐるみに巻き付けてください。
手順と時間帯
ひとりかくれんぼの開始目安は、午前3時頃です。まず、「最初の鬼はAA(ぬいぐるみの名前)」と3回声がけします。次にお風呂場へ行き、風呂桶に水を入れてなかにぬいぐるみを入れましょう。
その後は、家の照明をすべて落としてテレビをつけます。テレビの画面は砂嵐が望ましいとされているので、できるだけそういったチャンネルを選びましょう。そして目をつむり、ゆっくり10秒ほど数えます。数えたら用意した刃物を手にお風呂場へ向かい、ぬいぐるみに向かって「AA見つけた」など声をかけながら刺します。その後は、次は「AAが鬼だよ」と鬼が変わったことを伝え、塩水を手に隠れます。
隠れる場所は事前に決めておくと良いでしょう。また塩水は、ぬいぐるみを刺す段階で持っておくとよいです。
終わりにしたいときは?
用意した塩水を口に含みながらぬいぐるみの元に向かいます。見つけたら、コップに残った塩水、そして口中にある塩水の順番でぬいぐるみにかけましょう。そのあと、「私が勝ったよ」など自分の勝ちであることを3回口に出します。これで終わりです。
何が起こるのか?
手順を進めて隠れると、怪奇現象が起こるとされています。ありえないものを見る、聞くはずのない音や声が聞こえる、お風呂場においたはずのぬいぐるみが見つからない(別の場所にあった、最後まで見つからなかったなど諸説あり)など。
ひとりかくれんぼをする際の注意点
- 始めてから終わるまで、トータルで2時間以内が良いとされています。2時間以上は危険になる可能性が高いとされ、推奨されていません。気をつけましょう。
- 電気を消しているため視界が悪く危ない場合も。懐中電灯を用意すると良いでしょう。
- 塩水を絶対に手放さないよう気をつけてください。(ひとりかくれんぼを終えることができなくなります)
- ひとりかくれんぼの名称通り、必ず「ひとり」で行いましょう。
- 体調がおかしい気がする、ありえないことが起こったなど異常な状況を感じた場合は速やかに終了しましょう。
- 一緒に住む家族がいる場合、家族にも何らか起こる可能性があります。終わって数日から1週間は自分や家族の健康に留意しましょう。
- 隠れている際はできるだけ静かにしましょう。万一怪奇現象が起こっても、被害が少なくて済むとされています。
ひとりかくれんぼのアレンジや諸説について
前述したとおり、風呂桶に水をはってぬいぐるみを沈めるのですが、このとき、洗面台や浴槽でも良いという説があります。水場でかつぬいぐるみが沈むことができれば良いとも解釈できるでしょう。それから、ひとりかくれんぼで使ったぬいぐるみは、お焚き上げのように焼いて処分する方法が良いとのことです。
また、爪だけでなく、自分の血や体毛を入れるというバージョンもあります。しかしこのバージョンは非常に危険とされていますので、安易に試すことは避けたほうが良いでしょう。血や体毛は爪よりも自分の体に近く、呪いにも使われるもの。除霊や浄霊のできない素人が媒介として使うことは危険です。
そして、どうして赤い糸やお米を使うのでしょうか。この点についても諸説あります。赤い糸は血そのものや血管、お米はぬいぐるみにとっての内臓・・・とされているのです。 ひとりかくれんぼは自分ひとりですぐできる肝試しです。しかし、行う時間帯や使うアイテム、手順を考慮するとあまり安易に行って良いとは言いづらいものでもあります。行う際はあとあとのことまでじっくり考えましょう。