ロザリア・ロンバルド
世界一美しい少女のミイラ
「ミイラ」の解説になります。しかし、有名なエジプトのミイラではありません。イタリアで現在でも見ることができる「世界一美しい少女」と呼ばれているミイラのお話しです。
このミイラが安置されているのは、イタリア半島の先端、美しい地中海で最大の島であるシチリア島パレルモです。「カプチン・フランシスコ修道会」に眠る少女のミイラは、世界中から注目を浴びるほど、驚くべき姿をしています。
それは、まるで生きている少女が眠っているような状態で、私達が知るミイラとはまったくの別物と言えるでしょう。頭髪も美しく整っていて、頬はふっくらとしています。とても亡くなっている状態とは思えないのです。
では、なぜ、彼女はこのように美しい状態でミイラになり、保存されているのでしょうか。
わずか2歳で亡くなったロザリア・ロンバルド
少女の名前はロザリア・ロンバルト。1920年にわずか1歳11ヶ月という年齢で幼い命を失ってしまった少女です。父親は彼女の死をひどく嘆いて、「エンバーミング」という遺体保存の処置を専門家に依頼します。その人物はアルフレード・サラフィアという人物で、当時では最先端のエンバーミングがおこなわれたといいます。その結果、ロザリアの遺体は、100年以上経過した現在でも当時の姿を保っているのです。
このことは、イタリア国内から世界に広がっていき、大変な話題となりました。一時は、あまりにも美しい状態なので、実は蝋人形とすり替えられているのでは、などの噂もあったほどです。しかし、もちろん、調査の結果「美しいミイラ」は人間の遺体だと確認されています。
科学的には、「エンバーミングによって長期に美しく保存されている」という結論になっていますが、エンバーミングは土葬が中心の欧米では広くおこなわれています。しかし、ロザリアと共に修道院の納骨堂に眠る8000体の遺体はほとんどが白骨化してしまっているのに、なぜロザリアだけが生前と同じような姿を保てるのでしょうか?
「瞬きをする」との報告も
「美しいミイラ」の謎は、高度なエンバーミングとの結論になりましたが、同じような処理をした遺体でもロザリアのように長期間美しい状態が続くわけではありません。その理由は、湿度や温度など微妙な条件が積み重なった結果として、唯一のケースになったと考えられています。
ただ、科学では説明できない現象も報告されています。2014年にある科学者が長期間に渡りロザリアを撮影していたところ、1日に数回「瞬き」をしているようだと指摘したのです。その映像は公開され、薄く開けたまぶたからは青い瞳が見えています。
科学者たちは「湿度の関係で目が開いた」とか「光の加減による錯覚である」などと説明していますが、100年経過した遺体の瞳が見えたことは、誰にも説明できませんでした。
瞬きの理由は
ロザリアの父親は、ロザリアが生前のままの姿で眠れるように高度なエンバーミングを依頼しました。しかし、5年経っても10年経っても変わらない娘の姿を見て、娘を失ってしまった悲しみがより深くなり、やがて修道院を訪れなくなってしまったと言います。
果たしてロザリアは、このように死後注目を浴びることを望んでいたのでしょうか?本当はほかの人々と同様に安らかに眠りたいと思っているのではないでしょうか。そう考えると、ロザリアの悲しい思いが「瞬き」という現象を起こして、私達に訴えかけているように感じます。
偶然が重なれば奇跡になる
科学は不思議な現象があると、一応の説明をしてくれます。今回のように美しい姿のままミイラになることは、さまざまな「偶然」が重なった結果だと科学者は言います。
しかし、何十億分の一、何兆分の一という偶然は、最早、何らかの意思がもたらした「奇跡」と考えても良いのではないでしょうか。そして、奇跡は身近にも起こります。例えば「好きな人と交際できた」「希望の会社に就職できた」などのことも、私達が生まれてきて、成長し、達成できた大きな奇跡なのです。
を切り開くアドバイスをしてもらうことも必要です。ぜひ、あなたも奇跡を起こしてください。