ダルマ
ダルマとは
日本で「ダルマ」は昔から縁起が良いものとして、企業や受験を控えた人などに利用されてきました。そもそもダルマの風習は日本から始まったわけではなく、中国で禅宗を開いた達磨(だるま)大師からきたという説があります。
ダルマが誕生した由来として知られているのは、達磨大師が9年間座禅をしたことで、手足が腐敗してなくなってしまったことが始まりとの話です。当時日本では起き上がり小法師の人形が流行っていましたが、この手足がなくなってしまった達磨大師と組み合わせたことで、現在のダルマが誕生したと言われています。
もともと起き上がり小法師は倒れても起き上がることから、「七転び八起き」「家内安全」「無病息災」などの願いが込められていたのです。さらに、ダルマは赤い色が定番ですが、これは江戸時代に不治の病でもある天然痘から人々を守るため、魔除けの色として伝わる赤色になったと言います。
ダルマの色は15色ある
魔除けとしての意味もある赤色のダルマが主流ですが、年月が経つにつれてさまざまな種類のダルマが登場しました。それぞれの色には意味合いが込められています。
- 赤 無病息災・厄除け
- 青 学問向上・才能開花
- スカイブルー 精神の安定・潜在能力の開花
- ペールブルー 厄除け
- 紫 健康祈願・霊格向上
- 緑 健康祈願・才能開花
- 黄緑 精神安定・無病息災
- 黄 金運・夢が叶う
- オレンジ 子孫繁栄・厄除け
- 桃色 恋愛成就
- ローズピンク 結婚運・良縁運
- 金 金運・仕事運
- 銀 自己肯定・安産祈願
- 黒 商売繁盛
- 白 合格祈願
目が書かれていない意味
ダルマは目が書かれていない状態で販売されています。これは自分で目を入れることで「魂を入れ込む」という意味になるのです。この考えは、昔から仏師が仏像を彫る際、最後に目を入れて仏像に魂を入れていたことが由来とされています。
ダルマの目を入れる順番ですが、基本的に左が先で右が後となります。例えば選挙などで必ず使用されるダルマですが、当選祈願するときは左から目を入れるのが基本です。当選したら右に目を入れるのですが、こちらは「右に出るものはいない」という意味合いがあります。
陰陽五行では太陽が昇る東に左目を置いて、太陽が沈む西側に右目を置いて書き入れする方法もあります。さらにダルマ生産量が日本一の高崎ダルマの場合も、左目から目を入れるのが基本です。
ダルマの目は阿吽を表していて、阿は「物事の始まり」で、吽は「物事の終わり」を意味しており、縁起が良いということで左から目を入れるのが基本になりました。ちなみに、目を入れる順番を間違えてしまった場合は、願いが叶わないことにはなりません。逆になっても気持ちを込めていれば問題ないのです。
必ず1年でお焚き上げをする
たとえ願い事がまだ叶っていなくても、1年経てば効果が失われます。小正月に行われるどんどん焼きか、お焚き上げで供養します。そのときはもう片方の目を入れることを忘れないようにしましょう。感謝の気持ちを込めて目を入れてください。そしてまた新しいダルマを購入して目を入れるのが一般的です。
また、1年経たずに願いが叶った場合は、もう片方の目を入れてから供養します。ただ、思い入れがある場合は無理に供養しなくても良いです。埃が被らないように毎日掃除して大事にしてあげてください。
ダルマの置き場所
ダルマの置き場所は基本的にどこでも良いですが、効果をあげたいなら場所にこだわりましょう。例えばリビングなど家族が集まる場所に置くことで、「家内安全」「合格祈願」に効果を発揮します。家族が一丸となって協力するエネルギーが高まり、モチベーションが上がるのです。
寝室に置く場合は思考や行動を大きく変えてくれる効果があります。寝室は運気を直接取り入れる部屋として、とても大切なものですが、ここにダルマを置くことで人間の潜在意識に働きかけるのです。行動力が身につき、仕事の効率も図れます。なるべくみんなの目につく場所に置くのがベストです。