クリフォト

クリフォトとは

クリフォトのイメージ

クリフォトはユダヤのカバラ神秘主思想における概念のうちのひとつで、セフィロト(生命の樹)と一心同体で存在する邪悪な樹を表します。クリフォトに関しては未だに謎が多く、解明の余地が残っているものです。しかし、クリフォトは私たちが住んでいる世界と密接な関係でもあります。カバラ思想においてクリフォトは神の力でもある「エインソフ」がセフィロトに光を与える段階で、光に耐えられず破壊されてしまったエネルギーがクリフォトだといわれています。わかりやすくいうと、中国古代の陰陽五行思想だと思えば早いでしょう。光があれば必ず影が生まれるということです。

セフィロト(生命の樹)とは

クリフォトの対極に位置しているセフィロトは、ユダヤ教の思想概念で世界の始まりを意味します。もともと世界は無(エイン)から始まったとされていますが、そこへ神によって無限の力(エインソフ)が与えられたことにより、世界に物質が形成されたのです。光を与えられた物質をセフィラーといい、そのセフィラーが10個集まったものがセフィロトとなります。

クリフォトも10個の外殻でできている

セフィロトは10個の光物資が集まったものですが、クリフォトも同じく「クリファー」という10個の外殻が集まったものです。セフィロトと違うのは、反対極の「邪悪」「虚無」を表していることです。クリファーの球体には悪魔がそれぞれ対応しています。各球体に番号があり、「i」という虚数単位で表しているのが特徴です。外殻の小さな上位の虚数になるにしたがい、「悪魔」と「悪徳」名が変わってきます。クリフォトの最上位にいる悪魔は「サタン」となり、「無神論」という意味を表しています。神の存在を一番に考えているユダヤ教にとって、無神論というのは神を否定する意味となり、もっとも深い悪徳になるのです。

クリフォトの世界とは

クリフォトの世界に迷い込んでしまうと、私たちの身に危険が及ぶこともあります。セフィロトの世界と紙一重の位置にいるクリフォトの世界は、人間界に近い場所にあるのですクリフォトの世界に入ってしまうと、生命エネルギーが吸い取られてしまいます。エネルギーが吸い取られることで健康状態が悪くなり、他人に対して思いやりの気持ちがなくなってしまうどころか、邪悪な欲望が生まれる可能性があるのです。次第に体が10個の外殻の意味する「残酷・貪欲・愚鈍」などに支配されてしまう可能性があります。どんどん正常な精神ではなくなり、正しい判断力が全て吸い取られてしまうでしょう。

エナジーバンパイアが生まれる

さらにクリフォトに入り込んで精神バランスが乱れてしまうことで、他人のエネルギーを吸い取ろうとします。生命エネルギーを吸い取るのが「エナジーバンパイア」といわれており、自分の崩壊した精神バランスをそのまま他人にぶつける人です。このエナジーバンパイアは私たちの周囲でもよく見かけます。機嫌が悪くて周りに当たり散らす人や、不満や愚痴ばかり言う人などが典型的な例でしょう。これらの人は他人のエネルギーを吸っているので、迂闊に近づかないようにしなくてはなりません。

クリフォトの世界に入らないための方法

人間界に近いところにあるため、心の弱い人間はあっという間に堕ちてしまいます。風邪を引く時は、ちょっとした気持ちの隙や体力が衰えている時に起こるものです。クリフォトへの世界はそのくらい簡単に入り込んでしまうため、自分の精神バランスを正常にしておく必要があります。毎日同じ日常を繰り返して、つまらないと感じている人も要注意です。やる気が起きなくなってしまい、全てどうでもよくなってしまう可能性もあります。無理は禁物ですが、ストレスを溜め込まず、自分を愛してあげることが重要です。