貧乏神

貧乏神のイメージ

何もしていないのにお金が減る経験をしたことはないでしょうか。貧乏神に好かれると、お金に縁がない人生を歩む恐れがあります。そもそも貧乏神とはどんな神なのか、貧乏神に好かれてしまう習慣と、憑いてしまったときの解決法を紹介します。

貧乏神とは

貧乏神は女性だった!

貧乏神とは、取り憑いた人やその家族を貧乏にする神のことを指します。風貌は小汚い痩せこけた老人とされ、手に持っている扇子は、好物の焼き味噌の香りを扇いで嗅ぐのだそう。しかし由来をたどると、貧乏神は美・幸運・富の女神「吉祥天」の妹「黒闇天」である可能性が見えてきます。

貧乏神=黒闇天にまつわる記録

仏典「大般涅槃経(だいはつねはんきょう)」にて、吉凶は表裏一体と説いた逸話の中に、黒闇天の話が記されています。

ある男の家に幸福の神、吉祥天がやってきます。喜んだのもつかの間、吉祥天の背後には黒闇天もいたのです。貧乏神の黒闇天を家に入れたくない男は、黒闇天だけを必死で追い払いました。すると姉の吉祥天も一緒に家を出て行ってしまいました。

大般涅槃経は奈良時代の書物なので、少なからず奈良時代にはすでに貧乏神の存在が認知されていたのでしょう。

貧乏神に好かれたときに起こる現象

貧乏神に好かれると、お金にまつわる不幸が訪れるだけでなく、体にも症状が現れるとされています。

お金を失くす

貧乏神は憑いた人のお金を奪う神なので、好かれてしまうと手元からお金が流れます。財布やキャッシュカードを落とすアクシデントに見舞われるのです。また、事故やケガで想定外の大きな出費がかさむことも考えられます。人によっては、賭け事をしてもことごとく負けて財布の中身が空っぽになる場合もあるでしょう。

気分が塞ぎがちになる

貧乏神はお金だけではなく、その人の生気まで吸い取るのが恐ろしいところ。普段と変わらない生活をしているのに疲労感が取れず、気分が塞いでしまい生活に支障をきたすのです。さらに、貧乏神は憑いた人の親しい人へも被害を及ぼします。自分だけではなく家族や恋人の様子もおかしい場合は、貧乏神の仕業かもしれません。

仕事が不調になる

貧乏神は間接的にもお金を奪うため、貧乏神に好かれると収入源である仕事が不調になってしまいます。営業成績が上がらない、頑張っているのに成果が出ない、ミスが続いて信頼を失うといった不調が例としてあげられます。不調になるとマイナス思考になりさらにミスを引き起こし、減給や降格を余儀なくされる不幸に陥る可能性があるのです。

貧乏神に好かれてしまう人5つの習慣

貧乏神は、悪い気が溜まるところを好むようです。そのため、物質的な汚れはもちろんのこと、心がけがれている人のところに好んで寄っていきます。貧乏神に好かれてしまう習慣を5つ紹介しましょう。

部屋の掃除をしない

貧乏神をはじめとする不幸の原因を、自ら呼び寄せる代表的な習慣は掃除をしないこと。貧乏神が憑いていると感じたら、まず玄関を確認しましょう。玄関は人だけでなく運も迎え入れる場所です。散乱した靴や手あかのついた扉、砂ぼこりが溜まっている床は、まさに貧乏神を迎え入れるための玄関としか言いようがありません。そのほかの部屋も同様に、洗っていない食器が溜まっている台所、脱ぎっぱなしの服が散乱する寝室、枯れた観葉植物を置いているリビング。どれも貧乏神が居心地のいい空間なのです。

「お金がない!」が口癖

貧乏神に好かれやすい人は、自分のことを貧乏だと思い込んでいる人が多いのです。常日頃から「お金がない!」と言っている人は要注意。例えば、お金がないのを理由に買い物の際は金額が最優先になり、本当に欲しいものを妥協していないでしょうか。少しでも安く買うために、さまざまな情報を手に入れるのは節約に効果的ですが、結果として貧乏神を招いている行為になっているのです。あれもこれもないと、何に対しても負のオーラを出して悲観していると、貧乏神に目を付けられます。

人の成功を妬む

貧乏神は他人の幸せが好きではありません。そのため、「あの人はいいなぁ」が口癖で、人の幸せを妬み幸せを邪魔する行為は貧乏神を寄せ付けます。例えば、近所の仲良し夫婦を妬んで、わざと意地悪な言葉をかけて相手を傷つけると、貧乏神が仲間意識を持ちさらに好かれてしまいます。

平気で嘘をつく

貧乏神自身が嘘つきなので、人を傷つける嘘を平気でつく人のもとへ近寄ります。ありもしない噂を流して相手を陥れる行為や、注目を引き付けるための虚栄心むき出しの言動、自分の欲を満たすための嘘はどれも貧乏神の大好物です。他人の困った顔や羨んだ顔を見るために、人の心をもてあそんでいる人はすでに貧乏神に憑かれているかもしれません。

損得勘定で動く

貧乏神はお金がないため自分の利益ばかりを追い求めます。なにをするにも損得勘定で動く習慣がある人は貧乏神に好かれます。例えば、人間関係の面ではやたらとステータスの高い人と繋がろうとします。それは、相手のおかげで自分もステータスの高い人に見られるメリットがあるから。人助けの際には、見返りばかりを気にします。助けてもメリットがない相手には手を貸さず、平気で無視をするのです。また、他人に借りを作りたくないため、助けられることさえ拒否します。

貧乏神に好かれたときの対処法

貧乏神に好かれると、お金が逃げないように財布のひもが固くなるはず。しかし、それは間違った対処法です。正しい対処法を理解しましょう。

知恵をつける

お金に対する知恵だけではなく、すべての物事に少しずつ知恵をつけると貧乏神は立ち去ります。まず知恵をつけると心の持ち方が変わります。「あれもない、これもない」と不平不満が出るのは、無知だからです。何もせず落ち込んでいては、時間もお金もなくなってしまいます。知恵があれば不満の解消法を導き出せるので、不満を口にする暇もなく運とお金を掴めるのです。

お金に感謝する

貧乏神に憑かれてお金が回らなくなると、手元に入ってきたお金に対して「どうせすぐなくなる」と、ぶっきらぼうに扱ってしまいます。すると、お金は溜めるものではなく回すものにしかなりません。お金に感謝しながら使うと無駄遣いが減るほか、稼いだ自分を認められるようになります。自信がつくと他人への妬みが消えるため、貧乏神が離れるのです。

人のためにお金を使う

心の器が小さい人がお金を持つと、私利私欲のためにしか使いません。神様は人の気持ちを思いやれる器の大きい人にしかお金を授けないのです。そのため、貧乏神に憑かれたら、誰か他人のためにお金を使える心の余裕を持ちましょう。大金を使えばいいわけではありません。感謝の気持ちや人助けなど相手にとってプラスの理由を考えて使うのが重要です。

習慣を変えればお金が貯まる!

貧乏神に憑かれたら自分本位をやめる努力が必要です。他人に幸運を与えると貧乏神は去っていきます。お金はため込むのではなく、人に与える習慣を身に着けましょう。