テレパシー

テレパシーとは

テレパシーのイメージ

テレパシー(Telepathy)とは、超能力の一種で超感覚的知覚と呼ばれる、人知を超えた特殊な感覚能力を意味する言葉です。言葉や表情、立ち居振る舞いなどの通常の人間が用いる情報伝達手段(コミュニケーションツール)に頼らなくても、テレパシーを用いることによって、たちどころに相手が、何を思っているのか?何を考えているのか?何を望んでいるのか?など、相手の心の中を感覚的に察知することができたり、同様に、そのような手段を用いなくてもテレパシーによって、特定の相手に自分の気持ちを伝えることができたりします。

テレパシーの正式名称は「mental telepathy telepathy」で、この言葉の生み親は英国のケンブリッジ大学の教授のフレデリック・ウィリアム・ヘンリー・マイヤース氏です。同教授によって、テレパシーという言葉が生み出されるまでは、テレパシーは、thought-transference(日本語で思考転写の意)と呼ばれていたようです。ちなみにテレパシーの日本語訳は、「精神感応」になります。

テレパシーの歴史

1882年にケンブリッジ大学のマイヤース教授は、自身と同じように心霊現象に興味を持つ同大学の他の2人の教授と共にSPR(心霊現象研究協会)を設立しました。以後マイヤース教授は、心霊研究の第一人者として1888年の6年間、テレパシーや催眠術などの超能力や、霊媒、幽霊、降霊術などの心霊現象の研究及び、それらの現象を科学的に証明する実験や調査に精力的に取り組んできました。

テレパシーは、特定の超能力者と呼ばれる人間だけに与えられた能力ではなく、誰もが潜在的に備わっている能力であるという理論が一般的です。そして、その理論を証明するための実験が、古今東西で、実に数多く行われてきました。

では、その主な実験方法のひとつについてご紹介します。

ガンツフェルト法によるテレパシー実験

ガンツフェルト法は、超心理学(超能力や超常現象が本当に存在するのかどうか?その仕組みを研究する学問)の分野において、テレパシー実験が行われる際に、主に用いられた方法です。

ガンツフェルト法は、実際には年密に練り上げられた実験プログラムに従って実施されるようですが、その実験を簡単に説明しますと、被験者を、アイマスクやイヤホンなどによって、その視覚や聴覚が完全に遮断された環境下に置き、別室にいる実験者がテレパシーによって情報を送り、どのくらい正確に受け取れたかどうかを確認するという実験です。

このガンツフェルト法により、8人の実験者が、240人の被験者について329回の実験を行なった結果、その32%が正解したという実験結果が報告されています。

テレパシーの存在証明

テレパシーが実際に存在するのかどうかを、科学的に証明するのは、けして容易ではありません。これまでに、テレパシーの存在を科学的に証明するために、超心理学の分野の他に、脳科学などの分野からも様々な実験が行われてきたものの、確実にテレパシーが存在するという確証には至っていないのが現状です。

ただし、テレパシーが存在しないということを科学的に証明することもできず、現時点では、科学がテレパシーをはじめ数々の超常現象に追いつかないというのが本当のところです。このようにテレパシーは、科学的に証明するのは難しいものの、実際に多くの人がこれまでに、「テレパシーの存在を信じられるかもしれない」という不思議な経験をしているのは紛れもない事実であります。

例えば、日本語に、昔から「以心伝心」「虫の知らせ」などという言葉が用いられてきました。「以心伝心」は、文字や言葉がなくても、お互いの心と心を通じ合わせることができるという意味の言葉ですし、また、「虫の知らせ」は、身近な人間の死などを、遠く離れていても感覚的に察知する現象を意味している言葉です。このような言葉は、実際にそのような経験をした人が多いからこそ、決してすたれことなく現在まで受け継がれてきたと言えるのではないでしょうか?これらの言葉は、テレパシーや超感覚的知覚の存在を示唆している言葉と考えることができそうです。