ゲマトリア

ゲマトリアとは、数値等化法のことを差します。つまり、ヘブライ語の文字に数値を割り当てることで、文字を数に変換して読み解く方法のひとつになります。そしてその単語の合計値を算出して、占術(占い)に使用することで運勢を診断するツールとして知られています。最もよく知られている占術に、名前の文字を割り当てられた数値に変換することで、その人の才能、将来、運命、前世などを解き明かすものがあります。これが、ゲマトリア数秘術と言われて人気の占いのひとつになっています。
なお、単なる占い以外にも、このゲマトリアは用いられており、中でも神秘主義思想を唱えるカバラ主義者たちは、この数秘術を使うことによって聖書に記された言葉の意味を読み解こうとしています。しかし、もともとヘブライ語よりも先にギリシア語が文字の数値化を行っていたという説もあって、ゲマトリアという言葉自体もギリシア語の「ゲオーメトリアー」あるいは「ガーメトリアー」が語源ではないかとも言われています。
ヘブライ文字の数値化(1~9)
- アレフ(alef)
- ベート(bet)
- ギメル(gimel)
- ダレット(dalet)
- ヘー(he)
- ヴァヴ(vav)
- ザイン(zayin)
- ヘット(het)
- テット(tet)
10の数字以降は、20、30と10単位で続き、100以降は200、300と100単位で文字の数値化は続いていきます。
ゲマトリア数秘術
ゲマトリアの数秘術には、ドイツ人学者であるハインリッヒ・コーネリウス・アグリッパがルネッサンス時代に研究して発案したものを、後にカロオストロ伯爵が体系として作成したカリオストロ式というものがあります。そもそも、このカリオストロ伯爵は魔術師として知られている人物であり、ゲマトリア数秘術に今で言うスピリチュアル要素を含めて広めた人物として知られています。彼が作成した数秘術が最も一般的であり、現在受け継がれているゲマトリア数秘術もこのカリオストロ式が使用されています。このカリオストロ式の数秘術は、名前のアルファベットで占います。上記のヘブライ文字の数値化とは違って、以下のような数値対応になります。
アルファベットの数値対応
- A, I, Q, J, Y
- B, K, R
- C, G, L, S
- D, M, T
- E, H, N
- U, V, W, X
- O, Z
- F, P
自分の名前のアルファベットを上記と照らし合わせて数値化します。姓と名前に分け、それぞれひと桁になるまで足していき、ひと桁になったら姓と名の数字を足して合計を出します。さらに合計の数も、ひと桁になるまで同様に足していきます。ただし、ひと桁でなくても、11か22になったらそこでストップしてください。このようにして、最後に出た数字が姓名数です。
姓名数ではなく、誕生数(誕生日の数字をひと桁になるまで足して出た数)を用いる占術もあります。
ひと桁の数字(1~9)の意味
- 独立、革新、物事の始まり、男性原理
- 和、人間関係、結びつき、女性原理
- 真実、創造力、楽天的、表現力
- 建設的、真面目、忍耐力、持久力
- 変化に富む、自由、器用、進歩
- 平行、育成、奉仕、責任、家族、両立
- 進化、科学、技術、調査、神秘、孤独
- 権力、財力、成功、組織、物質的価値観
- 未来、視覚的、宇宙、壮大、教示
ちなみに占術とは別に、クリスチャンを表す言葉を数値化すると、すべて144の倍数になります。144という数字は、ヨハネの黙示録第7章、神の刻印を押された者の数が144000であることから来ているという説があるのです。また、ヨハネの福音書3章16節に登場する言葉も、ゲマトリアが144の倍数となるのも、なんとも不思議な話です。