ESP

五感で感じ取ることのできない情報を得る力

ESPのイメージ

ESPとは「Extra Sensory Perception」の頭文字を取った造語で、別名「超感覚的知覚」と言います。五感の知覚手段を用いずに、他者が考えていることを把握したり、未来の出来事を予知することのできる能力のことです。具体的な能力として、テレパシー、予知・透視能力、千里眼が挙げられます。こうした能力は精神が作用する超能力に分類され、物理的に物体を動かしたり変形させる「念力(Psychokinesis)」とは区別されます。

ESPの能力

テレパシー

道具や言葉を使うことなく、離れた相手と意思を伝達できる力です。自身の考えを相手の頭に直接伝えたり、反対に相手が考えていることを読み取ることができます。1882年に「テレパシー」という言葉ができる以前は、「思考転写」という言葉で呼ばれていました。魂が潜在意識でつながっているとされるツインソウルが覚醒すると、テレパシーの能力が使えるようになると言われています。

予知能力

未来の出来事を見通すことができる能力です。一度も来たことがない場所にも関わらず、懐かしさを感じる「デジャヴ」や、未来に起きることを夢として見る「予知夢」もこの能力に分類されます。予知能力の種類は大きく分けて2つ。霊能力を使い、鏡や水晶に未来の映像を映し出す「サイキック未来予知能力」と、霊界の高位霊たちの力を借りて未来を知る「スピリチュアル未来予知能力」があります。

千里眼

千里眼とは、文字通り、千里(約3,900㎞)先ほど離れた場所の出来事でも見通すことができる力です。遠く離れたものだけではなく、箱の中や壁の向こうなど、普通の人には目視できないものを見ることのできる力を「千里眼」と総称することがあります。明治時代には、御船千鶴子長尾郁子らが公開実験を行い、心理学界や物理学界を中心に物議をかもしました。

ESPの実験

ESPを科学的に研究するために、様々な実験道具が開発されました。そのうちの2つを紹介いたします。

ゼナーカード(ESPカード)

1930年代前半、心理学者のカール・ゼナーらがデザインした、「丸」「十字」「波型」「四角」「星」のマークが描かれた、5種類1組のカードです。カードを裏返しにし、何のマークが描かれているかを被験者に当てさせました。しかし、カードに汚れや印などをつけてインチキが可能だという問題点が指摘されるようになり、徐々に使われなくなります。

シュミット・マシーン

ゼナーカードが敬遠されるようになり、1970年代から利用され始めた電子サイコロです。アメリカの物理学者ヘルムート・シュミットが考案しました。放射性物質の電子を放出するタイミングで2つあるいは4つのランプのいずれかが点灯するという仕組みで、無作為な現象を引き起こすことができる道具として重宝されました。

ゼナ―カードは、かつてESPの能力を開発するための訓練用具としても使用されました。現在では、マジックのアイテムとしても活用され、手軽に手に入れられるアイテムとなっています。ご自身の超感覚的知覚を試してみたいという方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。