予言
予言とは、その時点から見て未来の出来事が、起こる前に予知することを指します。“予め言質を発表する”とでも言えましょうか。その予言をする人は、霊感や霊能力を持っていることが多く、霊能者としての資質を持ちつつも一般的には『予言者』と呼ばれることになります。ひと口に予言と言っても、その内容は実に数多く存在しています。過去に予言者とされる人物が予言した未来の出来事とは、個人の身に起こることもあれば集団・国家・文化単位で起こることもあり、さらには地球規模の環境変化に関する予言など、その範囲は大小様々に渡ります。そしてノストラダムスが発した世界滅亡の予言のように、世界中に知られた予言なども多く存在します。
こちらでは、知名度とは関係なく、予言として世に知られたものをいくつかご紹介しましょう。
ホピ族の予言
アメリカのアリゾナ州の北部を中心に、およそ2,000年前からその地に住み着いているネイティブ・インディアンの部族がホピ族です。ホピ族の予言は代々、長老となる人物が口伝で受け継いでおり、その中には第二次世界大戦において、広島と長崎に原爆が落とされることを暗示した予言もあったと言います。また、9.11のテロも予言していたとされており、まだ起こっていない予言としては、宇宙ステーションの地表への落下があります。
アガスティアの葉
アガスティアとは、紀元前3,000年くらいにインドに実在した聖人の名前です。アガスティアは、鹿の皮に予言を書き記したとされています。そこには、その当時に生きている人、そしてこれから生まれてくる人の人生や運命、そのすべてが記されたとされています。つまり全人類個人々々の運命が、そこにはあるのです。その後アガスティアの弟子たちが、予言の内容を保存するためヤシの葉に書き写したことから、これら予言がアガスティアの葉と呼ばれているのです。いわばインド版の「アカシックレコード」といったところでしょうか。ただこのアガスティアの葉、古代タミル語で記述されていることから、特別な教育を受けた限られた人のみが予言を読めて、同時に保存するという役目も負っているのです。運命を知りたい人はその人に依頼をして、自分の運命が書かれた葉を探し出してもらいます。そこに書かれている予言は、現代のおみくじのようであり、たとえ良いことが書かれてあっても努力を怠ると予言は成就せず、その逆に不運も幸運へと本人の努力で変えることができるそうです。アガスティアの教えに、人生の半分は生まれながらの運命に流される不変のものであり、残りの25%は本人の努力で変えることができ、さらに残りの25%は前世の行いによって決定されるというものがあります。
マヤの予言
“人類滅亡の予言”と聞けば、マヤ文明の予言をはじめに思い浮かべる人も多いことでしょう。マヤ文明とは、今のメキシコ南部に興ったとされる古代文明です。非常に正確な暦で知られており、そのマヤの暦が (諸説あります)で終わっていることから、人類や文明がこの日に滅びるのだとされる予言です。現在はですから、この予言は外れたと言う人もいますし、とした解釈自体が間違っていて本当の予言日はもっと先の未来だと言う人もいます。マヤ文明の予言としては、チラム・バラムの書が有名です。チラム・バラムとは、予言者に与えられた称号のことです。つまりチラム・バラムの書とは、マヤの歴代の予言者が書き記した予言書ということです。ここには、アメリカ大陸の発見、ナポレオンの活躍、ヒトラーの台頭、第二次世界大戦の勃発、ソビエト連邦の崩壊などが記されていたとされ、ことごとく的中したと言われています。
歌川国芳の予言
江戸時代末期の浮世絵師として知られる歌川国芳。彼が残した東都三つ又の図という絵には、なんと東京スカイツリーが描かれていると言うのです。隅田川の対岸から眺めた構図になっている東都三つ又の図ですが、その遠くに塔のような建造物が描かれているのです。この方角がまさに、現在東京スカイツリーが建っている場所と同じというわけなのです。さらにその建造物は、遠近法からいって数百メートルの高さとなり、展望台に当たる部分が膨らんで描かれているのです。当時は江戸城よりも高い建物が存在しないため、実在の光景を描いたものではないとされており、歌川国芳自身が予言した内容を絵に加えたのではないかと考えられるのです。