シルバーコード

シルバーコードとは何か

シルバーコードのイメージ

シルバーコードとは、肉体と魂をつなぐ紐状の物質のことです。霊感を持つ者によれば、これが銀色に見えることから、そう呼ばれるようになりました。この「魂」についてもう少し詳しく解説すれば、肉体とつながっている「アストラル体」ということができます。アストラル体とは、幽体やエーテル体とも呼ばれており、人間なら誰しもが持つものです。心霊学において、人間には「肉体」の他に、この「アストラル体」と「霊体」という3つの体が重なり合うことでできていると考えられています。そして肉体がこの人間界に属しているように、アストラル体はアストラル界(幽界)、霊体は霊界に属しているとされるのです。

そして肉体とアストラル体とをつなぐシルバーコードが切れたとき、肉体とアストラル体は切り離され、死を迎えます。最終的に霊界に行くまでの過渡期を、アストラル界で過ごすことになります。よく知られている「幽体離脱」は、自分のアストラル体が肉体と一時的に離れている状態になることで、このときはまだ生きているため、シルバーコードはつながったままとなります。

シルバーコードの位置

シルバーコードは、通常1本と言われていますが、実際は2本だという説もあります。1本は頭の部分、もう1本はお腹の部分とつながっているのだといいます。

頭をより厳密にいえば、脳の松果体(しょうかたい)と呼ばれる左右の卵形の小さな玉のような場所になり、この松果体は内分泌器官の一種で、様々なホルモンを分泌する重要な役割を果たしています。また松果体は、ヨガの世界でも第3の目と呼ばれる6番目のチャクラ「アージュニャー」や、7番目のチャクラ「サハスラーラ」などに相当するといわれており、非常に人間にとって重要な場所だといわれています。

お腹にあるもう1本の位置は、男性は丹田、女性はおへその辺りだといわれています。丹田とはおへその少し下くらいの位置です。このおへそ周りは、人間のアストラル体と肉体とをつなぐための重要な起点となるため、不調になると体調に大きな影響が及ぼされるといわれています。例えば、お腹の不調が多くなるとシルバーコードとのつながりも弱くなるため、全身の不調に見舞われやすいという説もあります。これは、おへその部分が波動・エネルギーを発するところであることからきています。それを証拠に、丹田を意識して呼吸をすると体調が良くなる人が多くいます。

また、お腹の部分は「太陽神経叢(たいようしんけいそう)」と呼ばれるところとつながっているという説もあります。お腹の上あたりのみぞおち部分です。ここもヨガの世界では第3チャクラに相当し、パワーの源の一つと考えられています。

シルバーコードと死

「シルバーコードが切れると本当の死を迎える」というのがシルバーコードの定説です。これは、人が肉体的な死を迎えても、まだシルバーコードが肉体と完全に切れていなければ、まだ本当の意味では亡くなっていないことを意味します。昔からこの考え方は存在し、今もなお日本で行われている「通夜」は、まだ息絶えてから一日は肉体に魂が宿っているという考えの下に行われている儀式です。

また、老衰の場合、シルバーコードはすぐに切断されるわけではなく、徐々に細くなっていくといわれています。また、なかなかシルバーコードが切れない場合、霊界からシルバーコードを切るための霊的存在がやってきて、切る手伝いをするという説もあります。実際、霊感が強く、霊的存在を見ることのできる人は、シルバーコードを切る存在を確認しています。

古くから世界的にあった概念

肉体と魂をつなぐシルバーコードの概念は、古くはギリシア哲学のソクラテスの時代、旧約聖書の時代から存在するものでした。日本でも「魂の緒」と呼ばれ、今でもその概念は確かに残っています。ソクラテスは、自身の書物の中で、脳の辺りから銀色の糸が出ており、魂とつながっていて、人間の肉体の中に入ったり、出たりすることができるという内容をつづっています。ソクラテス自身が霊能力を持ち合せていたため、その銀色の糸が見えていたのではないかとされています。

幽体離脱とシルバーコード

幽体離脱は、シルバーコードが肉体とつながった状態のまま、魂、つまりアストラル体が一時的に肉体を離れる現象だといわれています。この幽体離脱の際、シルバーコードがつながっている限り、必ず肉体に戻ることができるといわれているため、幽体離脱が実現します。臨死体験をした人や、金縛りにあった人が、生死の淵をさまよったとき、まるでゴムのようなもので引き戻される感覚を味わったと述べることが多いですが、これはまさにシルバーコードの存在を体感したものと考えられています。

また、実際、人は特に意識しなくとも、眠っている間、毎晩幽体離脱をしているといわれています。幽体のみならず、さらに幽体とつながっている霊体が肉体を離れ、霊界で様々な体験をしているというのです。もちろん、睡眠中もシルバーコードはつながれたままなので、当然起きてまた地上で生活をすることができます。