オーブ
発光する球体が、写真の中に写り込む現象があります。この球体のことを「オーブ」、あるいは「たまゆら(玉響)」と呼びます。一般的に、写真を撮影したときに起きるレンズとの関わりによって、偶然生じたものと科学的に解釈されていますが、一方で心霊的な意味があるといわれることも多々あります。不思議な現象として、ある意味“神秘的”な側面があることから、さまざまな解釈が成されているのです。
多様な解釈のあるオーブ。主な2つの説とは?
オーブの多様な解釈の中でも、埃や水滴などが原因で起きるという自然説と、何らかの意識を持った霊魂が写り込んでいるとする心霊説の2つが主流になっています。それぞれの説について解説していきましょう。
オーブの自然説
自然説とは、何らかの自然現象が原因となり、光を反射させることによって、偶然写り込んだという説です。例えば、空中に舞っている埃や霜、虫などが、カメラのフラッシュ機能を受けて強く反射し、それが写り込んだというものです。特に霧雨のシチュエーションの場合、オーブが豊富に写り込むといわれています。一般的にオーブ写真と解釈されるものは、その90%はこの自然現象によるものといわれています。
オーブの心霊説
一方、心霊説は、一部の専門家によってそれが自然現象によるものと断定できず、原因が霊的なものではないかと判断されるものです。例えば、神社仏閣など、パワースポットでは比較的精霊などの霊魂が集まりやすいといわれているため、写真を撮影するとまれにオーブが見られるといわれています。また、他にも大自然の中や、美しい音楽が演奏されている場所などは、波動の質の純度が高く優れているため、自然霊や精霊が集まりやすく、写真にオーブが写り込むことがあるといわれています。つまり場所や状況によっては、写真に写り込んだ光の球が、良い霊である場合と悪い霊である場合とがあるとされます。
悪い霊の場合、悪霊にとりつかれた人や、かつて大量に殺人が行われた戦場跡、墓地などを撮影すると、顕著に写り込むことがあるといわれています。
一方で良い霊、つまり非常に高級な霊が写っている場合、その写真を撮影した者に何らかの関係があるといわれることもあります。例えば、写り込んでいるのはその者の指導霊(守護霊)であり、何かしらのメッセージを伝えようとしているという説や、そのようなオーブ写真を撮影した者には幸せが訪れるという説があります。
心霊説における霊魂のオーブは、うっすら、もしくは、色濃く球体が色付いていることもありますし、虹色に輝いているときもあるようです。このような色付いたオーブは、善良な霊、もしくは高級霊であることが多いと主張されています。また白っぽいオーブは、未成仏霊であるという主張もあります。
しかし、この霊魂が写り込むケースは自然説でも紹介した通りごく少ないと考えられており、またそれが霊体であると証明することが難しいため、一般的には霊によるものだという「思い込み」が要因ではないかとされており、多数派の説にはなっていません。
オーブの形状や生成について
オーブについての研究は、説に関わらず継続して行われています。その形状や性質などの特徴が、いくつか明らかになっています。オーブの形状は、球や楕円形、半形、三日月形など多岐に渡り、サイズも3~100メートルと実に大きな幅があります。色は乳白色であることがほとんどで、他には赤や青、黄、茶、黒などが確認されています。また、オーブは一定の動きを取らず、急発進や急旋回などをしながら、毎秒50センチメートルから2メートルのスピードで動くといわれています。さらにオーブの性質として、必ずしも同じ場所で写真を撮っても、同じオーブの写真が撮影できるとは限らないこともわかっています。特にそのオーブが霊魂である場合、撮影者の意識に反応して変化をするとも考えられているのです。
また近年、オーブは陽イオンと陰イオンを含む、「イオン・ボール」と呼ばれるものではないかという仮説も立てられるに至っています。陽イオンと陰イオンが、ちょうど勾玉(まがたま)のように、互い違いに組み合わさった状態で構成されていると考えられています。イオンは、大気中に宇宙から降り注ぐ宇宙線によって生成され存在しているとし、エアロゾルと呼ばれる空気中に浮遊する粒子に付着することで、大球のイオンになるといわれているのです。この仮説によれば、イオン・ボールが形成される過程において、陽イオンと陰イオンが共に回転しながら押し合うことによって、その境界面は中和状態になります。オーブに見られる核は、この中和状態の部分が点になって見えたもので、撮影者の体内から放出される揺らぎのようなものが、このイオン・ボールの中和点に共鳴・共振することで、オーブの核が形成されると考えられています。これらは、人間のツボやチャクラなどから放出されており、オーブ形成に深く関わっているといわれています。特に、この揺らぎのようなものは、意識を集中し、リラックス状態にあるときに放出されます。